社会人講話「私が子供達に本を贈りたい理由」
一般社団法人熊本県建物環境改善協会
落合 里美 様
本日、熊本県建物環境改善協会の落合様をお迎えし、社会人講話をお聴きしました。
養護施設の子ども達へ、寄付で集まった本や絵本を寄贈する活動を、お一人でされています。
明るい笑顔からは想像もつかない、壮絶な子ども時代の思い出を、ゆっくりと優しい声で語ってくださいました。
『生まれた日、隣家の寝タバコから家が全焼。
家族は無事だった。
しかし自分が4~5歳の頃、父が蒸発。 かすかな記憶の中の父は優しかった。
母は仕事を始め、自分は家で「米炊き」「洗濯」「夜、畑へ行って野菜を盗む」生活に。
毎日が、生きるための闘いだった。
家賃・水道・電気の支払いが滞り、止まることも。ガソリンスタンドでアルバイトをする高校生の兄が、生活費を出した。
学校ではみんなと同じものが持てない。石を投げられたりなわとびでたたかれたり。
小3から不登校になった。
家にいるのが怖い、生きている意味が分からない…
小5の時自ら命を絶とうとしたが、死ねなかった。
追い詰められた自分には、それしか思いつかなかった。
その後家を追われ、母子で保護される。兄は養護施設、自分と母は母子寮へ。三食の温かい食事・風呂・布団は、すべて味わったことのない幸せに感じた。
しかし自分のせいで母が苦労しているのではと罪悪感を感じ、自ら養護施設入所を希望した。
そこは予想外のつらい生活だった。
「親はいるだけでありがたい」心から染み出た言葉。
施設を出て社会人になってから、父の消息が分かる。
「死ぬ前に一度会って、文句を言ってやりたい」
数十年ぶりに父と再会した。
初めに出た言葉…「お父さん、元気だった?」
父がいなければ自分はいない。施設での学びもなかった。
心を整理するのに20数年かかったが、しかし感謝を伝えたかった。
仕事をしながら学んできたことがある。
「自分の頭で考え 理解を深め 自分の言葉で話す」大切さ。
自分から発信しないと、何も変わらない。
だから、私のやるべきことは…
『=施設の子どもに本を贈ろう
どん底にいる子ども達に、命の大切さや心の在り様を伝えたい=』
…話に聞き入ったオルタナのメンバー・職員の心には、様々な思いが残りました。
すべては当たり前ではない。
今を大切に生きること。
自分に出来ることをしていこう、と。
落合様から、確かな、生きる力をいただきました✨
お話ししてくださった勇気に…心から感謝申し上げます!
貴重なお時間をありがとうございました。
★就労移行支援事業所ココロの学校も落合様と連携し「子供達に本を贈る活動」に参加させていただきます。
宜しくお願い致します。
■一般社団法人熊本県建物環境改善協会